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群馬交響楽団第515回定期公演(2016/2/13) [オーケストラコンサート]

群響第515回定期.jpg

2016年2月13日 18:45~、群馬音楽センターにて。
指揮:大植 英次

プログラム:

Bernstein, Leonard:キャンディード組曲(Harmon編)
Strauss, Richard:「バラの騎士」組曲
Brahms, Johannes:交響曲第1番ハ短調 Op.68

指揮の大植さんは、大阪フィルの桂冠指揮者であり、 ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の名誉指揮者とのこと。北ドイツ放送のオケはハンブルクの北ドイツ放送交響楽団が有名だが、このハノーファーのオケはそれとは別物らしい。
今回の演奏会は実に素晴らしい内容であった。前半の2曲については、とても楽しい演奏で思わず微笑みがこぼれ出るようなチャーミングで素敵な演奏だった。フル編成の群響も良く鳴って、しかも気持ち良い響きを奏でていた。

後半のBrahmsは、オケの配置を最近ではあまり見ない、第1ヴァイオリンが左、第2が右、その第2の奥にヴィオラ、その左にチェロ、そして左手奥にコントラバスという形で、まるでムラヴィンスキーか、クレンペラーの録音を聴くようだった。恐らく指揮者の大植さんがBrahmsを演奏するにあたって選択した配置であろうが、今回のプログラムの組み方に即した、前半と後半でがらりと雰囲気を変えることにも効果があったと思う。

このBrahmsは実にシリアスで、素晴らしい名演であった。群響の管楽器奏者たちもほれぼれするような良い響きを出していたし、第2楽章におけるコンサートミストレルの伊藤さんのソロも最後の楽音が消える瞬間まで涙が出るほど素晴らしかった。
そしてティンパニーの「一打入魂」とでもいうべき気合の入った演奏は、この壮大な交響曲全体を引き締めていて、特筆に値すると感じた。

大植英次さんは、初めて群響を振ったにも関わらず、しっかり楽団員の心をつかんでいるように思える。
音楽の流れが、明確に彼の中に存在して、それを楽員に明確に伝えるテクニックや心を持っているようだ。Brahmsにおけるテンポの揺れは聞いている者にとって、実に自然に感じられたし、『こんなところでこんな音が聞こえる』といった驚き(楽譜に書かれたすべての音がきこえる感じ)もあった。

何故かアンドレ・プレヴィンの創り出す音楽と共通するところがあるように思われた。

今夜の演奏は長く心に残るものになるだろう。


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